こんな疑問に答えます。
この記事の内容
- なぜアイデア出しが必要か?
- トピックごとのアイデアリスト
- アイデア出しは5つのテーマに絡める
- マインドマッピングを取り入れる
当校について
2009年にカナダ初の日本人講師陣によるIELTS専門校として創設され、12年間に渡って1,500人以上の日本人を指導。
ライティングのアイデア出しが必要な理由
ライティングの採点基準は4つあり、そのうちの二つがTask ResponseとCoherence&Cohesionと呼ばれています。
Task Responseとは、問われている質問にしっかりと答え、エッセー内容を質問から逸らすことなく、議論を展開させることのできる能力を指します。
そしてCoherence&Cohesionとは、エッセーの内容が一貫していることと、議論に明確な進行がある(説得力のある文で繰り返しがない)かどうかを測る採点基準です。
その他にも残り2つの採点基準があり、それぞれ25%で合計100%となる配点比率となっていますが、実際に英語を書き始める前に説得力のあるアイデアが出るかどうかが、Task ResponseとCoherence&Cohesionに大きく影響してきます。
IELTSライティングではアイデア力ではなく英語力が試される
まず大前提として、これはレッスンでも生徒様にお伝えしていることでもあるのですが、IELTSのライティングは『アイデア力』ではなく『英語力』を測る問題です。
IELTSでは、特にライティングにおいてアイデアに苦しむ方が多いですよね。
要は、アイデアは立派なものでなくても構わないということです。
めちゃくちゃなアイデアを取り入れた例
では、具体的な例を挙げてみましょう。『どうすれば地球温暖化を抑止できるか?』という質問に対して
- 明日から世界中で車の使用をやめる
- もはやディーラーでは電気自動車しか売ってはいけない政策を発表する
- 全ての国が総力を挙げて自国にもっと木を植える
正直、どれもあまり現実的なアイデアだとは思えませんが、その後の展開がしっかりとそのアイデアを支えることができていれば、全く問題はありません。
なぜかというと、先ほども述べたようにIELTSは英語力を測る問題だからです。
ここでは実際に、3つ目のアイデアを展開させたパラグラフを例として見てみましょう。
世界中の全ての国が木を植えるなんてあまりにもスケールが大きすぎて笑ってしまうかもしれません。非現実的すぎて、アイデアとして取り入れるのは間違いと思ってしまう人も多いのではないでしょうか。
ですが、文は綺麗にまとまっており、説明と具体例を加えることでしっかりとサポートするための文章も入っているのが分かります。一文目を支持するセンテンスがずっと続いていますよね。
主張のサポートさえできていれば、たとえアイデアが立派なものでなかったとしても、ハイスコア(7.0~)を取得することは十分に可能です。
表でわかる!IELTS 7.0ってどれくらい難しいの?難易度と対策。
そしてここからは、IELTSのライティングにおけるアイデア出しで使える3つのアイデア出しの方法を紹介します。
方法1. ライティングのトピックごとのアイデアリスト
IELTSのライティングでは、ややイレギュラーは存在しますが、出てくるカテゴリーは大体決まっています。
そして、7.0~7.5のハイスコアを取る人は必ず覚えておいてほしいこととして、IELTSは1回だけでなく少なくとも3~5回ほど受験することを前提に考えて動くべきです。
大切なことは、自分の得意なトピックを事前に準備しておくこと。何回か受験をするうちに自分の得意なトピックが出題され、その時にようやく自分の目標スコアが達成できる、という流れです。
これはライティングで目標スコアをとるためには非常に大切な考え方で、もはやライティングはパターン化の世界と言ってもいいでしょう。
そして、ライティングで自分の得意なトピックというのは、そのトピックに対する効果的な表現とそれに伴った例文をたくさん知っているということです。
トピックごとの例をいくつか紹介します。
健康(Health)に関するアイデア
Some people believe that it is the responsibility of individuals to take care of their own health and diet. Others however believe that governments should make sure that their citizens have a healthy diet.
Discuss both these views and give your own opinion.
- can be easily done just by eating balanced diet and doing regular exercise.(健康はバランスの取れた食事と日常的な運動で簡単に維持できる。)
- having healthy diet on proper time, which can be hard for governments to manage, also plays an important role in keeping one healthy.(適切な時間帯に健康な食事を取ることは政府にとってコントロールすることが難しく、健康の維持において重要な役割を果たす。)
- An intake of all essential vitamins and minerals in their diet is essential to lead a healthy lifestyle.(食事で必要不可欠なビタミンやミネラを摂取することは健康な生活を送る上で必要不可欠だ。)
- the prevention of being unfit should be encouraged by the government.(不健康の防止は政府によって押し進められるべきだ。)
- Especially the advertisements for processed food that contain additives and chemicals should be strictly restricted, and instead the ones for organic products should be more encouraged.(食品添加物や化学調味料を含んだ加工食品の広告は厳しく制限されるべきであり、自然食品の広告がもっと奨励されるべきだ。)
教育(Education)に関するアイデア
University education should be free for everyone.
To what extent do you agree or disagree?
- It is pointed out that all students should be encouraged to have tertiary education without paying tuition fees.(全ての生徒が授業料無料で大学に行くことを奨励されるべきだと指摘されている。)
- One of the negative sides of free university education is that this might lead to decline in the quality of education.(大学の授業料を無料にすることの欠点の一つは教育の質の低下に繋がる恐れがあることだ。)
- if the number of well-educated people increase, countries may have more workforce essential to the development of the economy.(ちゃんと教育の受けた人たちの数が増加すると、経済の発展に必要不可欠な人材がもっと増えるかもしれない。)
- many university students now have part-time jobs for them and do not have sufficient time to engage in study.(たくさんの大学生が今やバイトをしており、勉強をする時間が確保できていない。)
- By freeing their financial difficulty, more time to focus on study is provided for children, leading to the increase in academic levels.(経済的な困難から解放してあげることで、勉強に割く時間がもっと与えられて、それが教育水準の向上に繋がる。)
このように、トピックごとの効果的な表現と、それを使った例文をいくつか知っているだけでも非常に説得力のある文章を量産できるようになります。
方法2. ライティングのアイデア出しは5つのテーマに絡める
他にも今すぐに実践できる方法として、以下の5つのテーマに絡めてアイデアを出すというものがあります。
- Money
- Health
- Family
- Work
- Education
これら5つのテーマはアイデアに絡めるだけで成り立ってしまうことが多く、非常に汎用性の高いテーマです。
この場合、都会に住むことのメリットについて考えるのであれば
方法3. アイデア出しで効果的なマインドマッピング
ブレインストームとも呼ばれており、一つのトピックからアイデアを芋づる式に派生させていくIELTSライティングTask2で用いられるアイデア出しの方法です。
マインドマッピングを行うことによって、40分という与えられた短い時間の中で、アイデア出しを効率的に行うことができます。マインドマッピングのコツは、視野を大きく広げ、考えうる全ての物事をとにかく書きまくることです。
例えば、上の画像の『どうすれば健康でいられるか?』という質問に対して、6つのアイデアを出しました。
- よく寝る
- よく食べる
- 運動
- 趣味を持つ
- 予防接種をうける
- 無理をしすぎない
マインドマッピングを終えたら、次はプランニングへ
一旦アイデアを出し終えたら、次はそれぞれのボディパラグラフのアイデアを整理してみましょう。ここで、トピックに関連のないアイデアとアイデアの順番を整理する作業を行います。
マインドマッピング上で行き着く先が全く違うアイデア同士だったとしても、良く見てみるとお互いに関連性があることもあります。
まとめ
今回はIELTSライティングで使えるアイデア出しの方法を3つ解説しました。
- トピックごとのアイデアリストを覚える(期限までにまだ余裕がある人はこの方法でアイデアをストックする)
- 5つのテーマに絡める(すぐ実践できる方法)
- マインドマッピング(自分オリジナルでアイデアを出したい人向け)