IELTS Writing Task 1で折れ線グラフ(line graph)が出題されたら、まずグラフ全体から①大きく変化する箇所、②同じ数値になる箇所、③変化しない箇所を見極めます。
そのうえで、関連性の高い箇所だけを比較しながら導入(Introduction)→概要(Overview)→本文(Body)の順に書くことがスコアを伸ばす決め手です。
line graph(折れ線グラフ)とは、時間の経過にともなう数値の変化を線で示すグラフのことです。この記事では、実際の折れ線グラフの問題を1つ、読み取りから完成した解答例まで通しで解説します。
折れ線グラフのどの変化を書いてどれを省くか決められず、毎回答案がぼやけてしまう方の参考になります。


RikuとKohei(IELTS講師・二人ともIELTS Overall 8.0)。2009年にカナダ初の日本人講師陣によるIELTS専門校として創設されたスクールを運営し、12年間で1,500人以上の日本人を指導してきました。その経験と公式情報の裏取りをもとに、このブログを執筆しています。
( note:【IELTS攻略チャンネル】スクール生の実績 )
折れ線グラフ以外のグラフ・マップ・ダイアグラムで使える表現も知りたい方には、Task1表現リスト207選をLINEで配っています。
ライティングTask1の種類
IELTSライティング(アカデミック)のTask1では、棒グラフ・円グラフ・表・折れ線グラフ・地図・ダイアグラムの6種類から出題されます。どのパターンもある程度書き方をおさえておくことが重要です。今回は実際に折れ線グラフの問題を例に書き方を解説していきます。
ライティングTask1の種類
Task1折れ線グラフの採点基準
IELTSライティングでは、まず採点基準を理解しておくことが重要です。採点基準は以下の4つです。
- Task Achievement:問題の達成度(25%)
- Coherence and Cohesion:内容の一貫性(25%)
- Lexical Resource:語彙力(25%)
- Grammatical range and accuracy:文法(25%)
なお、採点についての詳細はここでは割愛しますので、知りたい方は以下のリンクを参考にしてみてください。
折れ線グラフの基本ストラクチャー
折れ線グラフの基本ストラクチャーは、導入・概要・メインの3段構成です。まず、IELTSライティングの対策をしていく場合、Task1でもTask2でもストラクチャーを覚えるのが有効です。ストラクチャーとはエッセイをどのように書くか大まかな骨組みのことです。英語でのエッセイはある程度骨組みが決まっており、まずはこの骨組みを覚えることが重要です。
なお、おそらくIELTS対策を進めていく中で様々なストラクチャーを見かけていると思います。対策においてどれが正解でどれが不正解ということはありません。Task2を含めた各エッセータイプの型は、エッセータイプ別の対策と書き方にまとめています。今回は本校でお伝えしているIELTSライティングTask1のストラクチャーを紹介します。
- Introduction(導入)
- Overview(概要)
- Body(メイン)
導入、概要、メインという構成になっています。必ずしもこの形で書くのが正解という訳ではなく、あくまでIELTS対策のストラクチャーの1つとして考えてください。
Line graph(折れ線グラフ)の問題例
今回の問題例は、ドイツ・フランス・イタリア・オーストリアの4か国の1995〜2005年の書籍購入額の推移を示す折れ線グラフです。この問題を使って解説します。
Task 1
You should spend about 20 minutes on this task.
The line graph below shows how much people in four countries spent on purchasing books from 1995 to 2005.
Summarise the information by selecting and reporting the main features, and make comparisons where relevant.
Write at least 150 words.


折れ線グラフのアウトライン
問題の意味を確認したら、アウトラインを考えましょう。
Task1、Task2どちらも、書き始める前にこのアウトラインを固めておきましょう。ただし、Task1は時間が20分と限られているため、あまり時間をかけすぎないように注意しましょう。
アウトラインを考える前に、グラフの中から①大きく変化している箇所、②同じ数値になっている箇所、③数値が変化していない箇所を候補として拾っておきましょう。そのうえで、関連性の高い箇所だけを選んで比較するのがポイントです。全てを比較しようとすると書ききれなくなるので注意しましょう。
アウトライン例
概要
- 全ての期間を通してドイツでの金額が最も高い
- 4つの国全てが1995年から2005年にかけて数値をあげている
メイン
- 1995年時では、ドイツの数値が最も高く、ついでフランスの数値が高い
- ドイツは数値が減少する期間があるが、その後さらに上昇し、2005年時にピークの95 millionに達する
- オーストリアは1995年時点で最も低く、ついで低いイタリアとの差が20 million
- フランスとイタリアは同じような傾向だが、フランスの伸びの方が大きく、イタリアは緩やかな上昇になっている
今回はこのようにまとめました。メインの段落では、4つの国が登場しているため、全てを細かく言及しようとしてしまうと時間がかかってしまうので、4〜5つぐらいを目安にアウトラインを考えるといいでしょう。
折れ線グラフのIntroduction(導入)
折れ線グラフの導入(Introduction)は、問題文をパラフレーズした1文で書き、必要なら単位を2文目に添えます。では、実際に書いていきます。
パラフレーズする際のポイントを簡単にまとめます。
- 動詞を言い換える:Task1の問題では基本的に、The line graph shows 〜と、showが使われることが多いです。今回はshow → illustrateとしています。場合によっては、compareなどを使って言い換えてもいいでしょう。
- 品詞の言い換え:Task1に限らず、IELTSライティングで使えるテクニックです。今回はpurchasing → purchaseという風に少し形を変えています。パラフレーズする際は無理に別の単語を探すのではなく、品詞を言い換えてあげるとナチュラルなパラフレーズができるでしょう。
- 単位の記述:今回は、million dollars が縦軸の単位となっています。この場合は、2文目にあるように、unitを記述してあげると丁寧でしょう。
※パーセンテージの場合には特に書く必要はありません。
折れ線グラフのOverview(概要)
折れ線グラフの概要(Overview)は、グラフ全体の特徴を2文・25〜40語程度でまとめます。先ほどアウトラインでまとめたものを英語にしていきましょう。
概要
- 全ての期間を通してドイツでの金額が最も高い
- 4つの国全てが1995年から2005年にかけて数値をあげている
今回はこのようにまとめました。
ポイント
the amount of 〜(〜の量)
今回は金額なので、主語はthe proportion of や、the number of 〜ではなく、the amount of 〜を使っています。decade(10年)
期間が1995年から2005年のちょうど10年間のため、decadeと言い換えています。
なお、あまり長く書きすぎないように、25〜40語程度でまとめられるといいでしょう。
折れ線グラフのBody(メイン)
折れ線グラフのメイン(Body)は、アウトラインで考えた4つの要点を英語にして書きます。アウトラインで考えたものをもう一度みてみましょう。
- 1995年時では、ドイツの数値が最も高く、ついでフランスの数値が高い
- ドイツは数値が減少する期間があるが、その後さらに上昇し、2005年時にピークの95 millionに達する
- オーストリアは1995年時点で最も低く、ついで低いイタリアとの差が20 million
- フランスとイタリアは同じような傾向だが、フランスの伸びの方が大きく、イタリアは緩やかな上昇になっている
ではこれを英語にしてみましょう。
ポイント
主語のバリエーション
太字になっているところが、主語となっている部分です。あまり重複がないようになっています。
例えば、エッセイを添削していると、毎回主語が、the amount of 〜になってしまう、または、今回であれば毎回国名が主語になってしまうなど、主語のバリエーションがなくなってしまうケースをよく見かけます。なるべく、被らないように工夫をして様々な表現で主語を書けるといいでしょう。
動詞のバリエーション
先ほどの主語の話は、動詞にも当てはまります。今回のエッセイでは、increase、peaked at、showed the smallest amount、ended atなどが主な動詞にあたります。
これらに加えて、
- fall(減少する)
- decline(減少する)
- rise(増加する)
- reach a peak(ピークに達する)
- remain the same(同じである)
などもおさえておきましょう。
便利な表現(in terms of等)
最後に、
in terms of, with regard to「〜に関しては」
ですが、これらは例えば、「ドイツに関しては〜」など、カテゴリーごとに特徴を述べたい時に便利な表現です。グラフの解答を書く際によく使うので、使えるようにしておきましょう。
折れ線グラフのエッセー完成例
折れ線グラフのエッセー完成例は、導入・概要・メインの3つの段落をつなげた形になります。
- Introduction(導入)
The line graph illustrates how much money people in four different countries, namely Germany, France, Italy and Austria, spent on the purchase of books from 1995 to 2005. Units are measured in million dollars.
- Overview(概要)
Overall, the amount of money spent on books in Germany was the largest throughout the decade. Also, all figures for four countries increased during this period.
- Body(メイン)
In terms of Germany, at the beginning of the graph, 80 million dollars were spent on books and it was by far the largest of all, which was followed by France with 55 million dollars. After experiencing a slight decrease from 1999 to 2003, the amount spent started to increase again and peaked at 95 million dollars in 2005. With regard to Austria, it showed the smallest amount in 1995 with 30 million dollars, which was 20 million dollars smaller than that of Italy. However, the figure dramatically increased from 2001 to 2003 and it was larger than the amount in Italy, with 60 million dollars. Finally, France and Italy had a similar trend, from 1995 to 1997, their figures were almost the same, ranging from 50 to 57 million dollars. However, while France ended at 75 million dollars in 2005, Italy showed a little growth with around 60 million dollars.
折れ線グラフで失点しやすい3つのポイント
折れ線グラフで失点しやすいのは、見るべき箇所を絞れていない、比較しすぎ・比較しなさすぎ、語数不足・時間切れの3つです。それぞれ確認しておきましょう。
- 見るべき箇所を絞れていない:グラフ全体をなんとなく説明すると内容が薄くなります。今回の実例のように、大きく変化する箇所(オーストリアの上昇)、同じ数値になる箇所(フランスとイタリアの1997年)、変化しない箇所を見極めてから書き始めましょう。
- 比較しすぎ・比較しなさすぎ:Task1では関連性のある箇所だけを比較する必要があります。4か国全てを毎回比較するのではなく、意味のある差や共通点がある箇所に絞って比較すると、内容の一貫性が上がります。
- 語数不足・時間切れ:Task1は20分と時間が短いため、完璧を目指しすぎて書き終えられないと大きく失点します。多少表現に迷っても、時間内に最後まで書き切ることを優先しましょう。
なお、期間の推移を述べる折れ線は過去形が基本ですが、グラフの期間(将来予測を含むかどうか)によって時制は変わります。詳しくはIELTS Writing Task1の時制の使い分けをご覧ください。
今回解説した①見るべき箇所の絞り込み、②比較する範囲の選び方、③時間配分を意識しながら、実際の問題で導入→概要→本文の順に書く練習をしてみましょう。折れ線グラフ以外の出題形式に取り組みたい方は、そのほかのライティングの記事も是非ご覧ください。
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