こんな疑問に答えます。
この記事の内容
- コンピューター受験のメリットとデメリット
- コンピューター受験の受験料、試験会場、試験日
当校について
2009年にカナダ初の日本人講師陣によるIELTS専門校として創設され、12年間に渡って1,500人以上の日本人を指導。
長年で培った知識をこのブログを通して執筆しています。
どっちがオススメ?まずは結論!
コンピューター受験に向いている人
- タイピングに慣れている
- 字が汚い
- リスニングで音声の質を重視したい(後述)
- なるべく早く結果が欲しい(期限が迫っている人)
- リーディングの時にパラパラ紙をめくるのが面倒(PCは一画面で広々と読める)
ペーパー受験に向いている人
- アナログな人(紙の方が書きやすい人)
- タイピングが遅い
- コンピューターの画面を見るのに慣れていない
- 地方に住んでいる人(2020年9月現在は東京と大阪でしか受験できません)
IELTSコンピューター受験の技能ごとのメリットとデメリット
メリットとデメリットをまとめました。
テスト全体のメリットとデメリット
- タイピングが得意ならライティングの時間に余裕が持てる(◎)
- 画面は大きく見やすい(◎)
- 予約の空きがたくさんある(◎)
- テスト結果がすぐに出る(5~7日後)(◎)
- タイピングが苦手なら非推奨(×)
- タイムアップと同時に画面が固まるため、ギリギリの修正が効かない(×)
- 最後の1分を切ったら秒が表示されないので、ラスト1分以降はいつ終了なのかが確実に分からない(×)
リスニングのメリットとデメリット
- ノイズキャンセリングのヘッドフォン支給!これはありがたいですね。(◎)
- キーボードのTabキーは使えるので、次の問題に移動する時に便利。(◎)
- メモ用紙とペンは支給されるが、答えは画面に打ち込むことになる。つまり、聴きながら打ち込むという作業が要求される。(×)
- 問題によっては、ただ答えを打ち込む問題、選択肢をマウスで動かさなければならない問題、ボックスにチェックを入れる問題など、初回の受験は戸惑うことがあるかもしれない。(×)
- 最後の答えの書き写し時間が2分しかない。ペーパーベースは10分。(×)
結論:リスニングはコンピューターがオススメ
ノイズキャンセリングのヘッドフォンが支給されるのが一番のメリット。
ペーパーでは会場の前にCDプレイヤーが置いてあり、部屋全体にエコーがかかって聞き取り辛いこともありますが、ヘッドフォンがあれば全く関係ありませんね!
また、回答時にパソコンの操作に慣れないこともあるかもしれませんが、事前に自宅でサンプル問題をこなしておけば問題ナシ。
リスニングは、コンピューター受験に軍配が上がるでしょう。
リーディングのメリットとデメリット
- 本文が画面の左、設問が画面の右に分けて表示されるので非常に読みやすく、答えやすい。(◎)
- テキストの大きさを変えることができる。(◎)
- 右クリックのオプションで、テキストにハイライトを引くことができる。(◎)
- CTRL+CとCTRL+Vで本文から解答用紙へコピペができるのでスペルミスを引き起こしにくい。(◎)
- さすがにCTRL+Fでの文字検索はできない。(×)
結論:リーディングはどっちもどっち
生徒様からよく聞くのは「リーディングは紙をパラパラめくりながら読むのが面倒なんですよね。」というお声。
コンピューター受験であれば、一画面に問題と本文が表示されるので見やすさバツグンです。
文章に直接線を引いたりマークを付けたりすることはできませんが、画面のテキストにハイライトを引くことは可能ですし、特に問題はないでしょう。
ただ、今までの人生でIELTS以外のテストでもペーパーで学習をしてきた人にとっては、ペーパーが心理的に安心する人もいるかもしれませんね。
ライティングのメリットとデメリット
- 画面にワードカウントが自動表示される。(◎)
- CTRL+C/XとCTRL+Vでコピペが可能なので編集が簡単にできる(個人的にこれはかなり大きいと思います)。(◎)
- パソコン入力なので、字が汚い人には向いている。(◎)
- 打ち間違いを引き起こしやすい。(×)
- みんなが一斉にキーボードを打つので、少し集中しにくいかもしれない。(×)
- ある程度のタイピングスピードが必要。(×)
結論:ライティングはコンピューターがオススメ
ワードカウントが不必要、編集が簡単、タイピングによる時間の削減。
このどれをとってもライティングはメリットが圧倒的にデメリットを上回ります。
実際にペーパーで受験し続けていた方が、コンピューター受験に変えた後に、ライティングのスコアが上がったという話はよく聞きます。
スピーキング:違いはない
スピーキングはペーパーベース同様、人力で1対1で行われますのでメリットもデメリットもありません。
IELTSコンピューター受験の概要
IELTSをパソコンで受験することができるようになったのは2019年3月27日。
2019年12月時点では最近のことなので知らない人も多いかもしれません。
日本国内だと、試験会場は東京にしかありません。
追記(2020/9/10)
2020年8月26日から大阪でも受験が可能になりました!
追記(2021/06/09)
現在、東京・大阪・名古屋・京都の4都市で受験が可能になりました!
他の大きな違いとしては、コンピューターでは結果が5日後の17時にオンラインで分かるということです。
一方、ペーパーベースだと試験結果の確認は13日後にオンラインで公開となります。
「大学入試英語成績提供システム」を通して審査される場合は、コンピューター受験は対象外ですのでご注意ください。
ペーパーベースでの受験が必要です。
受験料
コンピューター試験は26,400円(税込)。
一方で、ペーパー試験は25,380円(税込)です。
試験日
毎日受験可能。
2021年6月現在、British Councilから申し込む場合は土日しか受験することができませんが、JSAFから申し込む場合は平日でも受験可能です。どちらの機関も、テスト内容や難易度は全く変わりません。
評価基準について
評価基準に違いは全くありません。
ペーパーベースもコンピューターベースも、同じ採点方法です。
あいこ IELTSのスコアって具体的にどうやって計算されるの? こんな疑問に答えます。 この記事の内容 IELTSスコア採点方法 リスニング、リーディングのスコア基準 ライティングとスピー[…]
なぜコンピューター受験が始まったか
もともとこれはパソコンの方が早く打てるという人のために始まったテストです。
ですので、パソコンで文字を早く打てる人はコンピューター受験が向いているはずです。
ただし、タイプミスには注意してくださいね。
IELTSのコンピューター受験のまとめ
IELTSのペーパーベースとコンピューターベースの違いとそのメリットとデメリットをまとめてみました。
受験可能な都市は今現在限られていますが、それでもコンピューター受験の方が自分に合っていると思う場合は、交通費を払ってでも受ける価値は大いにあります。