こんな疑問に答えます。
この記事の内容
- Two Questionsエッセーの具体的な書き方
- サンプルエッセー
当校について
2009年にカナダ初の日本人講師陣によるIELTS専門校として創設され、12年間に渡って1,500人以上の日本人を指導。
長年で培った知識をこのブログを通して執筆しています。
Two Questionsエッセーの例題
Two questionsタイプとは、問題文の中で2つの質問が提示され、それに答えるエッセイを書く形式のことです。
こちらが例題になります。
例題1
Nowadays, an increasing number of people are choosing to live alone.
What are the reasons behind this trend?
Do you think it has a positive or negative impact on society?
例題2
A growing number of students are choosing to pursue their education in foreign countries.
What are the reasons behind this trend?
What are the reasons behind this trend?
例題3
People nowadays choose to be self-employed rather than working for a company.
What are the primary reasons for this?
What are the disadvantages of being self-employed?
他のエッセータイプであるCause&Solutionタイプとかなり似ていますが、Direct Questionsエッセーでは、問われる問題が、原因、解決策に限らず、幅広く問われるという違いがあります。
Nowadays, an increasing number of people are choosing to live alone.（主張）
What are the reasons behind this trend?（問題1）
Do you think it has a positive or negative impact on society?（問題2）
このように3つに文章が分かれています。
主張があり、問題1、問題2という構成で書かれている場合、Two Questionsと呼ばれる問題パターンになります。
まずは、問題文を分解してタイプを判断する作業を必ずしましょう。
Two Questionsエッセーのパラグラフ構成
Two Questionsの問題ではこのようなパラグラフ構成となります。
- 導入（イントロ）
- Body1（質問1に対する回答）
- Body2（質問2に対する回答）
- 結論（コンクルージョン）
Body1では、1つ目の質問に対して回答をして、Body2では、質問2に対して回答をします。
今回は、1つ目の質問が、
「1人暮らしに人が増えている理由」
2つ目の質問が、
「それが社会に与える影響がpositiveかnegativeか」
だったので、それぞれの質問にそれぞれの段落で回答をします。
Two Questionsエッセーのアウトライン
次にアウトラインです。
Two Questionsタイプの段落構成は、
Body1（質問1に対する回答）
Body2（質問2に対する回答）
結論（コンクルージョン）
このようになります。
Body1では1つ目の質問に回答をし、Body2では2つ目の質問に回答をします。
2つの質問への回答をアウトラインで考えていきます。
今回はこちらの問題を使って考えていきましょう。
Nowadays, an increasing number of people are choosing to live alone.
What are the reasons behind this trend?
Do you think it has a positive or negative impact on society?
❖ 日本語訳（意訳）
近年、1人暮らしを選ぶ人が増えています。
この傾向の背景には、どのような理由があるのでしょうか？
このことは社会にとって良い影響があると思いますか？それとも悪い影響があると思いますか？
まずは、1つ目の質問への回答を考えてみましょう。
What are the reasons behind this trend?
「この傾向の背景には、どのような理由があるのでしょうか？」
- 経済的自立
- 家族形態の変化
まず1つ目の「経済的自立」に関してです。
これは昔に比べて職業の選択が増えて、収入が安定した人が増えたことで家族に頼る必要がなくなったということを説明していきます。
2つ目に、「家族形態の変化」をあげています。
近年では結婚する時期が遅くなったり、子どもの数が減ったりすることで、大家族で暮らすケースが少なくなっています。
その結果、一人で暮らす人が増えてきているという流れを説明します。
今回は少し難しいテーマになります。
このように難しいテーマの場合には、意見がなかなか思いつかないことがあるはずです。
ある程度自分で意見を考えてそれでも思いつかない場合には、ネットやChatGPTを使い調べてしまってOKです。
次に2つ目の質問です。
Do you think it has a positive or negative impact on society?
「それが社会に与える影響がpositiveかnegativeか」
に対するアウトラインを考えます。
今回はnegativeであるという立場に立ち、negativeな面を2つ考えます。
- 孤独を感じる
- face-to-faceのinteractionが少ない
1つ目は「孤独を感じること」についてです。
一人暮らしをしていると、誰かと話す機会が少なくなり、
孤独を感じやすくなります。
その結果、メンタルヘルス（心の健康）に悪影響を与える可能性があります。
2つ目は「対面での交流が減ること」です。
一人で暮らしていると、他の人とのface-to-faceのやりとりが少なくなり、
社会とのつながりを感じにくくなることがあります。
このように、社会的に孤立するリスクが高くなると言えるでしょう。
Two Questionsエッセーのイントロ
まずは、イントロの書き方を説明します。
イントロはどのタイプでも書き方は共通になります。
2.自分の意見
この2つを記述する必要があります。
今回の問題文は、
Nowadays, an increasing number of people are choosing to live alone.
こちらなので、これをパラフレーズします。
Living alone has become increasingly common in recent times.
ポイントは increasingly の使用です。
「ますます増えている」「ますます人気になっている」と表現したいときに、とても便利な単語です。
「ますます多くの人が〜」と言いたいとき、
more and more people を使いたくなる人が多いですが、
これは少し カジュアルな印象 があるため、ライティングでは避けるようにしましょう。
また、動名詞 living alone「一人暮らしすること」を使いパラフレーズをしています。
動名詞を主語にする文はライティングで必須のテクニックなので押さえておきましょう。
問題文のパラフレーズができたら、2つの質問の回答をまとめます。
今回聞かれていた2つの質問は、
- 1人暮らしをする人が増えている要因
- それが社会に与える影響はnegativeかpositiveか
になります。
こちらが回答例になります。
まず、
This is primarily due to ~で1つ目の質問の回答をまとめます。
次に2つ目の質問への回答をまとめます。
社会に対してnegativeな影響をもたらすという自分の意見を記述します。
Two QuestionsエッセーのBody1
Body1では、1つ目の質問に回答します。
今回の問題では、「1人暮らしの人が増えた理由」についてです。
先ほどアウトラインでまとめた原因をもう一度確認しましょう。
1人暮らしの人が増えた理由として、
- 経済の変化
- 家族形態の変化
の2つをあげていました。
Body1の段落は基本的にこのような構成で書くことを推奨します。
サポート1
理由2
サポート2
まず初めに、One major reason why ~から始め、1つ目の理由である、「経済的自立
」を書いています。
次にサポート文を続けています。with から初めて、「仕事の機会が増えて収入が増えたことで」一人暮らしがしやすくなったということを説明しています。
次に、Additionallyで2つ目の理由を記述します。
2つ目の理由は、「家族形態」が変化したことでした。
family dynamics「家族の関係」という単語はレベルの高い単語なので使えると語彙力をアピールすることができます。
結婚が遅くなり、子供を持つ人も少なくなり、extended families 「拡大家族」が減っていることを以下のサポート文で説明をしています。
extended familiesとは、「三世代以上で一緒に暮らしている家族」を指します。
親・子だけでなく、祖父母やおじ・おば、いとこなどを含む大きな家族の形になります。
それに対して、親と子供だけの家族を、nuclear family「核家族」といいます。
家族の関係性を表現する際には今回紹介したこの3つの単語が使えると非常に良いアピールになります。
- family dynamics「家族の関係」
- extended families 「拡大家族」
- nuclear family「核家族」
Two QuestionsエッセーのBody2
次にBody2です。
Body2では、「1人暮らしが増えたことがpositiveかnegativeかを」回答します。
今回は、negativeであるという立場にたち、回答をしていきます。
positive negativeタイプでは、両方の意見を記述する必要があります。
今回は、1段落のみで回答をするため、potitiveな面に関しては軽く触れる程度でOKです。
アウトラインで考えたnegative面をおさらいしましょう。
- 孤独を感じる
- face-to-faceのinteractionが少ない
これらをまとめていきます。
構成はこのようになります。
サポート1
解決策2
negativeな点2
まず1行目では、positiveな面もあるということに軽く触れています。
その際に使われているのが、whileという接続詞です。
whileは「〜だけれども」という対比を表すときによく使われ、エッセイでは非常に便利な表現なので覚えておきましょう。
今回は、「positiveとnegativeどちらが大きいか」を聞かれるタイプの問題なので、
negativeな面を中心にBodyで説明していきます。
サポート文では、prolonged isolation「長期的な孤立」が（名）depression「うつ」や（名） anxiety「不安」につながるという内容を述べています。
ここで使われている lead to「〜につながる」 は、IELTSのエッセイでよく使える便利な表現です。
social interaction「社会的な交流」が減るという点が挙げられています。
サポート文では、when という接続詞を使いながら、対面の会話がないと、社会とのつながりが失われるという流れで展開しています。
このような接続詞の使用は、採点基準である Coherence and Cohesion（論理の一貫性とまとまり） において高く評価されます。
特に バンドスコア6.5以上 を狙う人は、
こうした接続詞を積極的に活用することが重要です。
Direct Questionsエッセーのコンクルージョン
最後にコンクルージョンです。
コンクルージョンの役割は、イントロと同様で、今までのまとめになります。
まず出だしは、in conclusionで初めてOKです。
次に、1つ目の質問だった「1人暮らしに人が増えている理由」についてまとめます。
最後に、2つ目の質問の、「それが社会に与える影響がpositiveかnegativeか」に関してもまとめます。
Two Questionsエッセーの書き上げ
全体をまとめたので是非参考にしてみてください。
Living alone has become increasingly common in recent times. This is mainly due to economic factors and changes in family structure. In my opinion, this trend has a negative impact on society because it can lead to weaker social ties and increased levels of loneliness
One major reason why many young people choose to live alone is that they can now afford it more easily. With higher incomes and more job opportunities, especially in urban areas, many young adults no longer need to rely on their families for financial support and feel more confident living independently. Additionally, family dynamics have shifted over the past few decades. Many people now delay marriage and have fewer children, which reduces the likelihood of living in extended family households. As a result, more individuals find themselves living independently.
While living alone can provide individuals with a sense of independence and freedom, it can also have negative effects on both individuals and society. Loneliness is a common issue among people who live alone. Prolonged isolation can lead to mental health problems such as depression or anxiety. Another drawback is the lack of regular social interaction. When people have fewer face-to-face conversations, they may become disconnected from their communities.For instance, elderly individuals who live alone often experience feelings of social isolation, especially if they have limited mobility or access to community activities.
In conclusion, people nowadays are more likely to live independently due to economic shifts and changes in family dynamics. While personal freedom and autonomy are clear benefits of living alone, I believe it can have a negative impact on society by fostering isolation and weakening community bonds.
